「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」あらすじをネタバレ!草彅剛主演でドラマ化!

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NHK「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」のあらすじをネタバレ紹介していきます。

NHK「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」は草彅剛さん主演、2023年12月16日(土)・23日(土)22:00~放送予定です。

ドラマでは少し内容が変わっている可能性もありますが、原作である丸山正樹さんの同名小説をもとにあらすじをご紹介させて頂きます。

(※ネタバレ記事となりますので、ご注意ください。)

目次

「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」あらすじネタバレ!・相関図

NHKドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」のあらすじを丸山正樹さんの同名小説をもとにネタバレ紹介していきます。

「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」相関図はこちら↓

「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」キャスト相関図

【ネタバレ】「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」主人公・荒井尚人の生い立ち

「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」の主人公は、草彅剛さん演じる荒井尚人。

主人公・荒井尚人

©NHK

以前は、狭山署にて警察事務職として働いていましたが、4年前に警察を辞めており、妻とも離婚。

現在は警備員のアルバイトをしているのですが、2年ほど前から付き合い始めた警察署に勤務していた頃の後輩・安斉みゆき(松本若菜)との将来を見据え、正社員の職を探していました。

ですが、なかなか就職先が決まらなかったことで、不本意ながらも、唯一の”特技”であった手話を活かし、手話通訳士の試験を受け手話通訳士となることを決意します。

荒井尚人は、ろう者の両親の間に生まれた聴こえる子供、コーダ(Children of Deaf Adults)であり、両親だけでなく、兄も聴覚障害があったことから、家族の中で唯一の”聴こえる”人物だったのです。

(※Deafは聴覚障害者の意。)

荒井は、家族の中で自分一人が聞こえる存在のため、家族の中にも、ろう者コミュニティの中にも入れず、疎外感と孤独感を抱き続けていました。

法廷通訳の依頼

試験に合格し手話通訳士としての仕事が軌道に乗ってきた荒井の元に、元警察官だったことを買われ「法廷通訳」の仕事の依頼が舞い込みます。

警察に勤務していた頃、荒井は一度だけ取り調べにて手話通訳を行ったことがあったのですが、実は、その取り調べでの手話通訳は荒井にとって苦い思い出のあるものでした。

「今回だけ」と懇願されたことで、仕方なく事件の公判資料を送ってもらうことに。

その内容とは・・・

被告人は、ろう者である菅原悟朗。罪状は窃盗未遂。

現場に菅原の指紋と靴が残っており、本人も罪を認めているとのこと。

複雑な事件ではなかったことで、荒井は裁判の前に菅原と面会することを条件に菅原の裁判の法廷通訳を引き受けますが・・・

菅原はきちんとした手話を使うことができず、身振り手振りでしか自分の言いたいことを伝えることが出来ていないということが発覚します。

このことで荒井は、菅原は「黙秘権」すら理解できていないこと、また、そのような状態ゆえ、警察の聴取も正当に行われていないであろうことを確信。

荒井の通訳によって、被告人である菅原の証言にも疑問が持たれたことで、裁判は一時停止となりました。

この法廷通訳を見ていたろう者支援活動のNPO団体「フェロウシップ」の代表・手塚瑠美(橋本愛)は、「菅原には支援が必要」として、

荒井に対し、「菅原悟朗の専属通訳になって欲しい」と依頼。

©NHK

留美は、手塚ホールディングスの創業者・手塚総一郎(浅野和之)の娘であり、婚約者は政治家・半谷雅人(中島歩)。

また、自らも国際チャリティ賞を受賞する慈善活動家で有名な人物でしたが、荒井は留美のことを知りませんでした。

しかし、荒井は何故だか留美になつかしさを感じるのでした。

後に、荒井が感じた留美への「なつかしさ」の正体が判明します。

留美は、相手の目を見つめながら話をしたり、気軽に人に対しボディタッチをするのです。

これは、ろう者によく見られる仕草であり、ろう者家族の中で育った荒井にとっては懐かしさを感じるものだったのです。

【ネタバレ】「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」絡まり合う事件

17年前に荒井が担当した事件と新たな殺人事件が絡まり合っていくのです。

殺人事件の捜査

ある日突然、狭山署の強行犯係の刑事・何森稔(遠藤憲一)が、荒井の自宅を訪ねてきて、こう言います。

「17年前、狭山署で取り調べの通訳をした門奈哲郎を覚えているか?」

©NHK

荒井は警察に勤務していた頃、一度だけ取り調べにて手話通訳を行ったことがありました。

それがこの「門奈哲郎」の取り調べであり、荒井にとっての”苦い思い出”。

何森が捜査しているのは、ろう児施設「海馬の家」の理事長・能美和彦が何者かに背中を刺されて殺された事件。

この事件解決のため、「門奈哲郎」を探していたのです。

実は、今回殺された能美和彦の父も、17年前に殺害されていました。

門奈哲郎は、能美和彦の父・隆明を17年前に刃物で刺し、傷害致死の罪で実刑判決を受けて服役していた人物なのです。

門奈哲郎が今回の能美和彦殺しの重要参考人とされていることを知った荒井は、自分なりに門奈について調べてみることに。

17年前の能美隆明の殺人事件

17年前、理事長を務めるろう児施設「海馬の家」内で、何者かに刺殺された能美隆明。

犯人は、理事長である隆明に恨みを持つ顔見知りであり、施設関係者ではないかと見られていました。

隆明に恨みを持つ者は多く、事件は長期化するのでは?と予測されていたのですが、門奈哲郎が凶器の果物ナイフを手に自首してきたことであっけなく事件解決となりました。

門奈の娘は「海馬の家」の利用者。

門奈自身もろう者だったことで警察官との意思疎通が図れなかったことから、事務職ではあったものの、手話ができる荒井が門奈の取り調べに参加することとなりました。

しかし、門奈の自白調書はすでに完成しており、荒井の役目は、門奈に対して調書を読み聞かせるだけの形式的なものでした。

荒井は、作成された調書が何一つ訂正されておらず綺麗すぎることや取調官の様子を見て、門奈の捜査がずさんなものであったことを確信します。

ですが、荒井はどうすることもできなかったのです。

【ネタバレ】「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」コーダゆえの悩み

荒井尚人には、耳が聞こえない両親をもつコーダ(Children of Deaf Adults)であるがゆえの悩みがありました。

17年前の苦い思い出

17年前に荒井が手話通訳を行った門奈哲郎は、「手話での会話は、立ち合い係がその内容を聴取することができない」との理由から、家族と会う権利を奪われていました。

そのことを気の毒に思った荒井は、「自分が立ち会う」と申し出ました。

荒井の申し出により門奈と家族の接見が認められ、門奈の妻と中学生の娘、そして小学校中学年ぐらいの娘の3人がやってきました。

そして、接見の終了間際、荒井は門奈の次女から、こう手話で問われます。

「おじさんは、私たちの味方?それとも敵?」

「聴こえる側」なのか、それとも「聴こえない側」なのか・・・

幼い頃よりどちら側にも入ることができず、疎外感と孤独感を抱き続けてきた荒井には、その娘からの問いに答えることが出来ませんでした。

この時以降、荒井が門奈やその一家に関わることはありませんでしたが、門奈の手話通訳をしたことは、荒井にとって忘れたくても忘れられない苦い思い出となったのです。

コーダゆえに

荒井が門奈の娘からの問いに答えが出せなかったのは、荒井自身、幼いころから「自分はどちら側の人間なのか?」を自問自答し続け、未だ答えを導き出せずにいたから。

荒井の両親は共にろう者であり、兄もろう者。

荒井は一家の中で唯一の「聴こえる者」であることで、「聴こえる」荒井を両親は理解することが出来ず、荒井もまた、聴こえない家族の世界はわかりません。

両親と兄はお互いにすべてを理解し合えますが、荒井は「聴こえる」がゆえ、両親にとっては「理解できない子」だったのです。

また、家族の中で唯一「聴こえる者」である荒井は、幼いころから「家族と世間」の通訳を当たり前のようにさせられており、

末期の肺がんとなった父親の余命を母親に知らせたのは、まだ11歳だった荒井でした。

泣き崩れる母親を前に、荒井は「自分がしっかりしなくては」と泣くことさえもできなかったのです。

耳が聞こえない両親をもつコーダ(Children of Deaf Adults)であるとともに、自らは「聴こえる」存在であるがゆえに、

荒井は幼いころから家族とも世間とも違う「聴こえるろう者」であることで孤独を感じていたのです。

【ネタバレ】「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」重要参考人の新たな謎

殺人事件の重要参考人・門奈哲郎と再会できた荒井でしたが、その再会によりまた新たな謎が生まれるのです。

ろう者の集まりにて

何森から門奈哲郎について尋ねられたことで門奈のことが気になった荒井は、恋人であり、警察事務職・安斉みゆき(松本若菜)から能美和彦殺人事件の情報を入手します。

©NHK

ある日、みゆきから門奈哲郎が重要参考人になったと聞いた荒井は何森に連絡をとるのですが、何森からは門奈の情報は何も聞き出すことはできませんでした。

そこで、荒井はろう者の世界に詳しい冴島素子を訪ねます。

冴島は門奈については「何も知らない」とのことでしたが、「ろう者の集まりがあるからそこで聞いてみたら?」と言われ、荒井はその集まりに出席します。

その集まりは、「ろう者とは何か?」を議論するろう者集会であり、そこでは熱い議論が交わされていたため、荒井は「自分は部外者でありここにいてはいけない」と感じ、帰ろうとします。

その時荒井は、帽子とサングラスで顔を隠すようにした手塚瑠美を見かけ、まるで変装でもしているかのような留美の姿を不審に思うのです。

門奈との再会

留美より依頼を受け、菅原悟朗専属の通訳となった荒井は、ある日、菅原からの連絡で菅原の部屋を訪れます。

部屋の電球が切れたため交換しようとしたものの手が届かず、椅子や踏み台もなかったため、荒井は二つ隣の部屋の住人に借りようとチャイムを押します。

すると、その部屋から出てきたのはろう者の女性。

そして、その部屋の奥には小柄な初老の男性がおり、なんとその人物は、荒井が探していた能美和彦殺人事件の重要参考人・門奈哲郎だったのです。

菅原が入居している部屋は、留美が運営するろう者支援活動のNPO団体「フェロウシップ」により用意されているもの。

この部屋に住む門奈哲郎もまた、留美のNPO団体より支援を受けていたのです。

殺人事件の重要参考人である門奈の居場所を知ってしまった荒井は、何森にこのことを伝えるべきかどうか迷います。

すると、そこへ瑠美がやって来てこう言います。

「門奈に逮捕状や出頭要請が出ていないのであれば、こちらから名乗り出る必要はない」

瑠美は、門奈が警察に疑われていることを承知の上で匿っていたのです。

さらに瑠美は、荒井が警察を辞めることになった経緯を知っており、それゆえ菅原の通訳を依頼していたことが判明します。

荒井が警察を辞めた理由

警察にて経理課の職員だった荒井。

©NHK

荒井が働いていた当時の警察では、組織ぐるみで「捜査費」という名目で領収書を作成し裏金を作ることが当たり前になっていました。

もちろん、これは犯罪。

ですが、この裏金作りを断れば警察にいることはできなくなるため、荒井はやむを得ず裏金作りに協力していました。

遂に不正を見て見ぬふりをすることに耐えられなくなったことで、荒井は裏金作りを内部告発。

荒井の告発は大きな話題となり、幹部数人が辞職し、裏金をつくることが一切禁止となりました。

正しいことをした荒井ですが、このことで警察署内において「裏切者」のレッテルを貼られ、仕事を与えられなくなるとともに口を利いてくれる人物もいなくなり、孤立してしまったのです。

そんな状況を荒井は1年間耐えましたが、遂に辞職。

その数日後、妻・松山千恵美(前田亜季)から荒井の元に離婚届けが送られてきました。

©NHK

荒井は、妻から「子供が欲しい」と言われていたものの、そんな妻と向き合うことを避け、子どもをもうけることから逃げ続けていました。

そんな荒井に不信感を募らせた妻・千恵美は実家に帰っていたのです。

荒井は、仕事も家庭も同時に失うことになってしまったのでした。

門奈の娘

荒井は、瑠美の了解の元、門奈哲郎に会うことが出来ました。

17年前、荒井に通訳してもらったことを覚えていた門奈。

荒井が門奈に対し、能美和彦の殺害に関与しているのかどうか、事件前に和彦に会ったかどうかを尋ねると、

門奈は、「和彦の方から『会いたい』と連絡がきた」と話しますが、殺害に対しては否定。

「事件当日は家族と一緒だった」というのです。

家族の話になった際、門奈の口から「娘は1人」と聞き、荒井は驚きます。

あの時「おじさんは、私たちの味方?それとも敵?」と自分に尋ねてきた少女の存在は?と、門奈夫妻の次女について尋ねますが、

NPO法人のスタッフ・新藤からは「門奈さんの娘さんは、今日もお会いになった幸子さんお一人ですよ」の言葉。

不思議に思った荒井は、後日弁護士の片貝に確認するのですが、「門奈の戸籍謄本にも、娘は幸子一人しか載っていなかった」とのこと。

もし亡くなってしまったにしても、養子に出されたとしても、戸籍にはその跡が残るはず。

17年前に、苦い思い出として残っている「おじさんは、私たちの味方?それとも敵?」と聞いてきた少女の存在は自分の勘違いだったのか?と、荒井は愕然とするのでした。

この戸籍の仕組みについて荒井は、かつて県庁の人事課に勤めていた元妻・千恵美に連絡を取り、除籍の痕跡を消す方法について教えてもらいます。

©NHK

千恵美によると、「養子縁組などで除籍した後、他の都道府県に転居し、そこで戸籍を作り直す(本籍地を移す)ことで戸籍から除籍した痕跡を消すことができる」とのこと。

このことから、たとえ門奈哲郎の戸籍謄本に娘・幸子の名前しか掲載されていなかったとしても、幸子に妹がいる可能性があるということを掴むのです。

【ネタバレ】「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」絡まり合う2つの殺人事件

能美和彦殺害事件と17年前の殺人事件を調査していくうち、2つの事件の関係性を突き止めていくのです。

和彦殺害の犯人の手がかり

能美和彦殺害の犯人が気になる荒井は、犯人の情報を恋人・みゆきの元夫であり、警察官・米原智之(和田正人)から聞き出そうとします。

©NHK

米原からは、以前、門奈哲郎が重要参考人となった以下の理由を聞いていたのですが・・・

①能美和彦は殺害される前、門奈哲郎と何度か連絡を取り合っていた。

②事件の夜、民間パトロール員が不審人物を発見して声をかけたものの無反応だったため、その不審人物は聴覚障害者である可能性がある。

それ以上の情報を得ようと、「娘の美和に会わせてほしい」と言う米原の求めに応じ、荒井は米原に美和を会わせるのです。

美和と面会させたことで、荒井は米原より以下の情報を得ます。

①能美和彦の死亡推定時刻は、死体発見前夜11時から翌朝2時くらいの間。

②能美和彦は、施設の資金繰りに困っていた。

③能美和彦は、1か月くらい前から「金の入る当てが出来た」と周囲に話していた。

ですが、情報を得る代わりに、みゆきに黙って美和を元夫・米原に合わせたことを知られてしまった荒井は、みゆきからの信頼を失ってしまうのです。。。

留美の両親からの相談

警察が留美と殺された能美和彦との関係とアリバイについて聞きに来たことで、荒井は留美の両親からの相談を受けます。

©NHK

事件のあった日は、留美は秋田に出張しており、和彦から寄付を頼まれたものの断っていたとのこと。

捜査の結果、留美のアリバイは証明されたものの、両親は、留美の周辺には昨年末から30代くらいの男がうろついていたことが気になっていると話します。

荒井が持っていた写真から、留美の周りをうろついていたのは和彦であることが判明。

和彦に付きまとわれていることを留美が誰にも相談しないのは、門奈と関係があるのでは?

そう荒井は直感するのです。

海馬の家

荒井は「見学者」として、和彦が理事長を務めていた「海馬の家」を訪れます。

「海馬の家」では、子どもは10人しかおらず、その雰囲気は暗いものでした。

また、近所にマスコミを装い聞き込みをしていたところ、荒井はある噂を耳にします。

・17年前に殺害された当時の理事長であり、和彦の父・隆明は、子どもに性的虐待を行っていたために殺されたのではないか?

・今回、息子の和彦が殺されたのも、同じ理由ではないか?

この噂の信ぴょう性を確かめようと、荒井は「門奈哲郎の居場所を知っている」と言い、何森を呼び出します。

何森からの情報

何森を呼び出し、門奈の居場所を教える代わりに、荒井は17年前に能美隆明の遺体を発見した当時の警備員・千野に会わせてもらうと共に、

何森から以下の情報を得ました。

・性的虐待の噂はあったものの、事実は確認できていない

・当時の理事長・能美隆明からの虐待が行われていることを訴えた女児は、被害を受けていた女児の妹だったはずだが、姉妹で入所している女児はいなかった

・目撃者も特定できていない

何森から情報を聞き出したことで、門奈の取り調べの際の通訳を自分がすることを条件に、荒井は何森に門奈の居場所を教えました。

門奈の娘?

荒井が何森に居場所を教えたことで、門奈には逮捕の日が迫っていました。

警察が逮捕のために門奈の元に向かう日は、ちょうど菅原の社会復帰を祝う日と重なっており、荒井は先に菅原の祝いの席へ出席します。

荒井は、弁護士の片貝に事情を説明し、門奈のところへ向かおうとするのですが、留美から「門奈さんはもうあの部屋にいません」と言われるのです。

©NHK

荒井が何森に門奈の居場所を話したことを留美は知っており、警察が来る前に門奈を逃がしていたのです。

「あなたには失望しました。門奈さんは私たちの大事なファミリーですから」

そう言って、門奈の居場所を教えた荒井に向けられる留美からの鋭い視線。

その視線から、荒井は留美こそ17年前に「おじさんは、私たちの味方?それとも敵?」と聞いてきた門奈の次女なのでは?と感じるのでした。

【ネタバレ】「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」2つの事件の犯人が判明!

ついに、荒井は2つの事件の犯人を突き止めるのです。

17年前の能美隆明殺害の犯人

何森に17年前に能美隆明の遺体を発見した当時の警備員・千野に会わせてもらった荒井は、千野から話を聞いたことで、門奈は犯人ではないことを確信するのです。

遺体を発見した千野が、人の気配を感じて「誰だ?!」と叫んだところ、誰かが慌てて逃げていったということでした。

門奈はろう者。

したがって、千野の声は聞こえるはずはないのです。

声を聴いて逃げていったのであれば、それは「聴こえる」人物であり、門奈がその人物の罪をかぶり身代わりとなったことを考えると、

17年前の犯人として考えられるのはただ一人。

それは、当時10歳だった門奈の次女・照子。

荒井に対し、「おじさんは、私たちの味方?それとも敵?」と聞いてきたあの少女だったのです。

照子は、荒井同様コーダであったため、「海馬の家」には入所しておらず、事件当日は姉の元に遊びに行っていただけでした。

当時の理事長・能美隆明が当時13歳だった姉・幸子に性的虐待をはたらいていました。

ろう者の幸子は、そのことを誰にも伝えられず苦しんでおり、それを知った照子は、職員にそのことを告発。

ですが、取り合ってもらえないばかりか嘘つき呼ばわりされ、事実は隠ぺいされてしまったのです。

その後も幸子への虐待は止むことがなく、どうにかしようと思った照子は、自分の手で解決しようと家から果物ナイフを持ち出し、呼び出した能美隆明を刺したのです。

傷は大したことはなかったものの、能美隆明には持病があり、そのせいで失血死してしまいました。

このことを知った父・門奈哲郎が娘・照子を庇って自首したというのが17年前の事件の真相だったのです。

照子は留美

門奈哲郎の次女・照子の正体は留美でした。

©NHK

門奈夫妻は照子の過去を消すため、手塚家へ養子に出したのです。

留美の養母である手塚美ど里は社会奉仕活動を熱心に行っており、ろう者社会ともつながっていました。

そのつながりが縁で照子は手塚家の養女となり、名を留美と改め暮らしていたのです。

能美和彦殺害の犯人

父・隆明が殺害されてから17年後、能美和彦は幸子と留美が会っているのを見たことで、瑠美の正体が幸子の妹・照子であることを知り、留美を脅迫し始めました。

留美が和彦から脅迫を受けていることを知った幸子は、今度は自分が妹を助ける番だと、和彦を呼び出して刺殺したのです。

ですが、幸子が和彦を憎んでいるのは、実は妹を脅迫していることだけが理由ではありませんでした。

幸子は、前理事長の隆明から性的虐待を受けていただけではなく、当時17歳だった和彦からも同様に性的虐待を受けており、それは17年後の現在も続いていたのです。

能美和彦殺害の犯人が幸子であることは、当初から何森も気付いており、実は門奈哲郎ではなく、幸子を追っていたのでした。

©NHK

【ネタバレ】「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」結末

留美は半谷雅人(中島歩)との結婚式において、自らが犯した17年前の罪と、その罪を自らが償わなかったことについての後悔を手話で告白します。

そして、最後に「お父さん、お母さん、今まで本当にありがとう。」と、養父母である手塚夫妻、そして産みの両親である門奈夫妻にあてた感謝の言葉を口にします。

この時式に出席していた荒井は、事前に式場に警察を呼んでいること、幸子が取り調べを受ける際には、自分が手話通訳をすることを留美に伝えていました。

披露宴のあと、幸子は何森によって連行され、事情聴取は荒井の通訳により問題なく行われました。

また、手塚瑠美(門奈照子)は、犯行当時は10歳であり、事件から17年経っていることから罪に問われることはありませんでした。

有名人である留美の犯行について、いずれマスコミに知られることで大きなスキャンダルになるのは明らかでしたが、瑠美の夫となった半谷は荒井に対し「彼女を守っていく」と伝えます。

©NHK

荒井はその言葉に安堵するとともに、幸子の法廷通訳を務めることで、彼女の声を届けようと誓うのでした。

まとめ

NHK「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」のあらすじをネタバレ紹介していきました。

草彅剛さん演じる荒井尚人は、ろう者の両親の間に生まれた聴こえる子供、コーダ(Children of Deaf Adults)。

家族の中で自分一人が聞こえる存在のため、家族の中にも、ろう者コミュニティの中にも入れず、疎外感と孤独感を抱き続けていました。

仕事も妻も失い、現在の恋人にも心を閉ざしている主人公・荒井が2つの事件を通して、次第に過去のトラウマを乗り越え、生きづらさを解消していく物語。

ミステリー作品としてだけでなく、そんな荒井の心の変化も見どころとなっている作品です。

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