NHKにてドラマ化された「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」の原作は丸山正樹さんの同名小説です。
また、2023年12月現在までに、4つのシリーズ作品と3つのスピンオフ作品が出版されています。
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」のシリーズ作品とスピンオフ作品についてご紹介させて頂きます。
ドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」原作小説・シリーズ作品すべて紹介!
NHKにてドラマ化された「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」の原作小説についてご紹介させて頂きます。
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」
NHKにてドラマ化、さらには韓国において映画化されることが決定しているのが、こちらの「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」。
あらすじは以下の通り。
仕事と結婚に失敗した荒井尚人。いまの恋人にも半ば心を閉ざしているが、やがて唯一の技能を活かして手話通訳士になる。
あるろう者の法廷通訳を引き受け、過去の事件に対峙することに。現在と過去、二つの事件の謎が交錯をはじめ……。マイノリティの静かな叫びが胸を打つ、感動の社会派ミステリー。シリーズ通して読み継がれるロングセラーです。
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著者の丸山正樹さんのデビュー作品。
ろう者の両親の間に生まれた聴こえる子供、コーダ(Children of Deaf Adults)である主人公・荒井尚人は、幼いころから抱えていた疎外感と孤独感を克服すると同時に2つの事件を解決していくというストーリー。
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」のあらすじネタバレの詳しい内容はこちら↓
NHK「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」のキャスト相関図はこちら↓
以下、荒井尚人を主人公とするシリーズ作品となります。
「龍の耳を君に デフ・ヴォイス」
手話通訳士の荒井尚人は、コミュニティ通訳のほか、法廷や警察で事件の被疑者となったろう者の通訳をする生活の中、場面緘黙症の少年に手話を教えることになった。
めきめきと上達した少年はある日、殺人事件について手話で話し始める――。NPO職員が殺害された現場は、少年の自宅の目の前だった。果たして少年の手話での証言は認められるのか?
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主人公・荒井尚人は、みゆきの娘・美和の友達・英知と知り合い、手話を教えることに。
英知は、人の顔や数字を瞬時に記憶できる能力を持っている発達障害児。
繊細で拘りが強いことで担任と合わず、場面緘黙症となり不登校になってしまった英知は、押入れを自分の居場所とし、人と目を合わせられずにおどおどとしていた子だったのですが、手話を覚える事で自分の言葉をもち自信をつけていくのです。
「慟哭は聴こえない デフ・ヴォイス」
ろう者の妊婦から医療通訳の依頼を受けた手話通訳士・荒井尚人。
専門知識が必要で、しかも産婦人科であるために苦戦しながらも丁寧に対応したのだが、翌日、彼女からSOSが届き──。
ろう者による緊急通報の困難を問題提起した表題作ほか、急死したろう者の素性を何森刑事と共に探る旅路を描く「静かな男」など、荒井が出合った四つの事件。
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「慟哭は聴こえない デフ・ヴォイス」は、主人公・荒井尚人が関わる四つの事件を描いた作品です。
ろう者による緊急通報の困難を問題提起する「慟哭は聞こえない」、急死したろう者の素性を何森刑事と共に探る「静かな男」の他、
勤め先を「雇用差別」で訴えようとするろう者の女性を描く「法廷のさざめき」、「手話がクール」ということで、プロモーションされていく中途失聴の男性モデルを描く「クール・サイレント」の4作品。
「わたしのいないテーブルで デフ・ヴォイス」
コロナ禍の2020年春、手話通訳士の荒井の家庭も様々な影響を被っていた。
刑事である妻・みゆきは感染に怯えつつも業務をこなし、一方の荒井は二人の娘の面倒を見るため手話通訳の仕事も出来ない。
そんな中、旧知のNPO法人から、女性ろう者が起こした傷害事件の弁護団への通訳としての参加依頼が届く。
些細な口論の末に実母をナイフで刺した事件。聴者である母親との間に何が? コロナ禍でのろう者の実態と苦悩を描く、〈デフ・ヴォイス〉シリーズ最新長編。
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ろう者の娘が聴者の母親を刺す傷害事件を軸に、ろう者と聴者の家族の心の隙間を描いた作品。
聴者の家族の中にろう者が一人だけいる場合など、ろう者が聴者の家族同士の会話に十分参加できず、疎外感を感じている状態・ディナーテーブル症候群について触れられた作品です。
主人公・荒井とみゆきの間に生まれた娘・瞳美に聴覚障害があったことで、ろう児である瞳美をとりまく荒井家家族の愛情と葛藤もリアルに描かれています。
ドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」原作小説スピンオフ作品を紹介!
ドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」原作小説スピンオフ作品を紹介させて頂きます。
刑事何森 孤高の相貌
埼玉県警の何森稔は、昔気質の一匹狼の刑事である。
有能だが、組織に迎合しない態度を疎まれ、所轄署をたらいまわしにされていた。
久喜署に所属していたある夜、何森は殺人事件の捜査に加わる。
障害のある娘と二人暮らしの母親が、二階の部屋で何者かに殺害された事件だ。
階段を上がれない娘は大きな物音を聞いて怖くなり、ケースワーカーを呼んで通報してもらったのだという。
県内で多発している窃盗事件と同一犯だろうという捜査本部の方針に疑問を持った何森は、ひとり独自の捜査を始める――。
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「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」に登場した刑事・何森稔を主人公とするスピンオフ作品。
ドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」では、刑事・何森稔は、遠藤憲一さんが演じています。
障害者の母の変死を巡る事件を描く作品と、事実でないことも自白してしまう「供述弱者」の物語、現金輸送車を襲って逮捕されたが記憶喪失になってしまった男の物語の計3作品を収録。
刑事何森 逃走の行先
優秀な刑事ながらも組織に迎合しない性格から、上から疎まれつつ地道な捜査を続ける埼玉県警の何森稔(いずもりみのる)。
翌年春の定年を控えたある日、ベトナム人技能実習生が会社の上司を刺して姿をくらました事件を担当することになる。
実習生の行方はようとして掴めず、捜査は暗礁に乗り上げた。
何森は相棒の荒井みゆきとともに、被害者の同僚から重要な情報を聞き出し──。技能実習生の妊娠や非正規滞在外国人の仮放免、コロナ禍による失業と貧困化などを題材に、罪を犯さざるを得なかった女性たちを描いた全3編を収録。
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「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」の主人公・荒井尚人と再婚したみゆきが何森の相棒となり、事件を解決していきます。
ドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」では、何森の相棒であり、荒井の妻となるみゆきは松本若菜さんが演じています。
「逃女(とうじょ)」「永遠(エターナル)」「小火(しょうか)」の3作品を収録。
水まきジイサンと図書館の王女さま
コーダ(ろう者の両親の家庭で育った聴者の子ども)である主人公の手話通訳士の再婚相手の子ども美和と、シリーズ2作目に登場する友だち英知の学校を舞台に繰り広げられる。
「水まきジイサン」「図書館で消えたしおり」「猫事件」「耳の聞こえないおばあさん」などのストーリーが、ミステリーの要素も加わり、少しずつリンクしていく。
美和は義父から習った手話が使える。発達障害や場面かん黙症という特性をもつ英知も、人前で話すことができないが手話を習得していて、二人の会話は手話である。
オリジナリティあふれる物語。謎は解けるのか!
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「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」の主人公・荒井尚人の再婚相手・みゆきの娘・美和と、「龍の耳を君に デフ・ヴォイス」に登場する美和の友達・英知の物語。
こちらは著者・丸山正樹さんが手掛けられた初めての児童書であり、手話が言葉であることや、認知症についてもその意味について思考することを促すような物語となっています。
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」原作小説の著者・丸山正樹
大学卒業後、フリーのシナリオライターをされていた丸山さんでしたが、40歳を過ぎてから小説を書いて新人賞に応募するように。
2011年に49歳で「デフ・ヴォイス」で作家デビューを果たされました。
子どもの頃から小説や映画、ドラマが好きで、「将来は物語をつくる人になりたい」と考えていらっしゃったこと、
また、ご結婚前の1991年、奥さまがスポーツ事故で 頚髄を損傷し、重い障害を負ったことからずっと介護をされており、「在宅でできる仕事を」と考え、小説家の道へ進まれたそうです。
「自分にしか書けないもの」を考えると、奥さまの介護をされていることで、自然と障害について書くことが思い浮かんだとのこと。
それで誕生したのが「デフ・ヴォイス」なのだそうです。
まとめ
NHKにてドラマ化された「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」の原作小説、また、そのスピンオフ小説についてご紹介させて頂きました。
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」は丸山正樹さんの同名小説が原作であり、2023年12月現在まで4冊のシリーズ作品と3冊のスピンオフ小説が出版されています。
どの作品も読者からの評価が高く、面白い作品ばかり。
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」に引き続き、他の作品もドラマ化・映画化されるといいですね!
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