「大奥」に登場する瀧山(古川雄大)はどのような人物なのか、また、陰間から大奥総取締役そして実業家までの瀧山の人生についてまとめてみました。
(※ネタバレ含みますので、ご注意ください。)
「大奥」の瀧山は江戸幕府最後の大奥総取締役として絶大な権力を持った人物ですが、元々は陰間茶屋にて働いており、江戸城開城後は実業家として活躍することとなります。
以下、時系列でまとめてみました。
(※この記事は、よしながふみさん原作の漫画「大奥」のストーリーを元に綴っていますので、ドラマ「大奥」とは少し内容が異なる場合があります。)
「大奥」瀧山はどんな人?陰間から大奥総取締役そして実業家までの人生まとめ!
「大奥」に登場する瀧山はどのような人物なのか、陰間から大奥総取締役そして実業家までの瀧山の人生についてまとめてみました。
武家の出身
瀧山は、百人組の与力であった母親と美男と言われた父親との間に生まれました。
兄が1人おり、瀧山は次男。
武家の家に生まれたものの、家督を継ぐのは兄ゆえ、幼少期の瀧山は「蘭学を学び、将来は蘭学者になろう」と思っていました。
しかし、母親が浮気者の父親とその浮気相手のことを殺害し、自らも命を絶ってしまったこと、また兄も続けて自害してしまったことから、瀧山の家はおとりつぶしとなってしまいます。
武家とは言え、裕福な家ではなかったことから、瀧山は借金のかたに陰間茶屋に売られてしまうのです。
陰間茶屋にて
陰間茶屋にて働いている際にも、贔屓にしてくれている客からオランダ語の辞典をもらっては勉強するなどしていましたが、
真面目で勉強熱心な瀧山のことを良く思わない陰間の同僚たちから、もらった本を破かれるなどの嫌がらせを受けることも・・・。
そんな時、寺社奉行として市井の声を聞くべくやって来た阿部正弘(瀧内公美)と出会います。
容姿の美しさに加え、政の話でも瀧山の答えはいつも的を得ているため、瀧山は阿部正弘にとても気に入られ、正弘によって身請けされました。
そして、実父・家慶より性的虐待を受けていた家定を守るため、西の丸奥に家定のための大奥を創る際には、老中となった阿部正弘によって瀧山は大奥総取締役に抜擢されたのです。
阿部正弘については、こちらの記事に詳しく書いています↓
大奥総取締役として
12代将軍・家慶の代から大奥総取締役を務めた瀧山は、最後の大奥取締役を務めた人物。
その権力は絶大なものでした。
しかし、15代将軍・慶喜(大東駿介)によって大政奉還がなされた後は、城を出て行かなければなりません。
瀧山は、最後の1人となるまで城に残ります。
実業家に
大奥総取締役という役目を終え、江戸城を後にした瀧山は、「大奥」の最後には実業家となり登場します。
勝海舟(味方良介)より英語を習っていた瀧山は、横浜にて暇つぶしにと通詞のまねごとをしていたところ、織物問屋の主人に頼まれてアメリカへの商談に同行したことがきっかけとなり、
その後、アメリカ人好みの日本の美術品や洋服、小物などをアメリカで売り、そして日本ではアメリカで仕入れたステッキや帽子、靴などを売る貿易商となったのでした。
「大奥」瀧山の人物像は?仲野と胤篤との関係
幼少期より蘭学者になりたいと蘭学を学び、陰間となってからも常に学びの心は忘れなかった瀧山。
大奥総取締役となってからは、絶大な権力を持ち将軍を支えるとともに大奥の男たちの中でも人気があったことから、頭がキレて仕事のできる男といった印象です。
ですが、幼い頃は陰間茶屋という鳥かごの中に閉じ込められており、大奥に来てからも大奥という狭い世界の中しか知らなかったため、
瀧山は「大奥以外に生きる場所はない」と、皆を城から出した後、一人残った江戸城で自害を図ります。
幸い、駆け付けた瀧山の部屋子であった仲野(中川翼)によって発見され、天璋院胤篤(福士蒼汰)が呼んだ蘭方医によって施された手術が成功したことで、瀧山は一命を取り留めます。
実はこの時、瀧山の着物の中には、以前、家定の死を知ったことで悲しみのあまり天璋院によって投げつけられた家定の形見である懐中時計が入っており、その懐中時計に刀の先が当たったことで瀧山の命は助かったのでした。
そして、その4年後の明治4年、アメリカに向かう船の上で瀧山と胤篤は再会を果たすのですが・・・
その時、貿易商となり実業家として成功していた瀧山は、自らの養子とした仲野を連れており、胤篤は自身の部屋子であった中澤(木村了)を連れていました。
胤篤は私財を食いつぶしてしまっており、西郷隆盛(原田泰造)の仲立ちによって中澤と共に借金して船に乗り込んでいたのです。
そこで胤篤と中澤は、自分たちを雇ってくれるよう瀧山に持ちかけます。
それを聞いた瀧山は、「中澤は使えそうだが、胤篤様はおまけだな」と心の中で思いつつ2人を雇い入れ、主従の関係が逆転するのでした。
将軍・家定についてはこちらの記事に詳しく書いてあります↓
まとめ
「大奥」に登場する瀧山はどのような人物なのか、また、陰間から大奥総取締役そして実業家までの瀧山の人生についてまとめてみました。
武家の次男として生まれた瀧山でしたが、両親と兄を早くに亡くしたことから、陰間茶屋に身売りされてしまいます。
幼いころから蘭学者を夢見ていた瀧山は、贔屓の客にオランダ語の辞書をもらうなど、陰間となってからも勉強することに熱心でした。
後に老中となる阿部正弘に見いだされ、家定のための大奥を創る際、大奥総取締役に任命され手腕を振るいます。
大奥にて絶大な権力を持った瀧山でしたが、陰間茶屋、大奥という狭い世界でしか生きたことがなかったため、開城の際には江戸城にて自害を図ります。
着物の中にあった家定の形見の懐中時計に刃先が当たったこと、部屋子であった仲野に発見されたことで瀧山は命を取り留め、後に貿易商として成功をおさめます。
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